出席番号1番の悲劇
出席番号1番になったことがありますか?
僕は一度だけあるのです。
同じクラスにはアイザワ君もアオキ君もいなくて、イで始まる苗字の僕が出席番号1番でした。
難関の地元の進学校の高校にマグレで合格して大満足してしまった僕は、
のほほんとしたまま授業初日を迎えたのでありました。
最初は全教科の先生とも、当たり前ですが、誰の顔も名前も知らず頼りは出席簿だけな訳です。
最初の1週間、全ての教科で僕から指名され、その全てに「わかりません」と答える破目になりました。
しかし、僕以外の生徒は見事に答えていきます。中学校までは予習なんてしなくても全く問題なかったのに・・・
後に仲良くなったクラスメートから「最初から堂々とわからないと答えるなんて、すげぇヤツがいると思った」と言われました。
そして、僕はそのまま一度も浮上することなくずるずると落ちこぼれていったのです。
ワタナベ君には絶対にわからないのである。
ワタナベ君といえば・・・
同じ区内の別の中学校を1番の成績で卒業して同じ高校に入学してきたmomは身体も態度も大きく、スカートも長くて非常に目立ち恐れられていましたが、お勉強の方はさっぱり目立たなくなったようですが、それはまた別の機会に・・・